わたしの本業である、音楽工房のお客様に身体障害者の方がおられます。
重度の障害者で、目はほとんど見えず、耳も難聴、歩くことどころか立つこともできず、話すのも不自由、腕も痺れて文字も書けないという、わたしのような体だけは丈夫な者には想像もできない人生を送られている方ですが、これまでに、何曲も自作曲を作っておられるのです。
長野県在住の方なので、何度か長野に出かけてお会いしたこともあります。
その方が作られる歌詞は、いつも、どんな時でも、甘い、優しい恋人たちの歌なのですね。
今回、ご紹介する「恋人の美ヶ原(うつくしがはら)」は、その方から、テーマをいただいて、わたしが作った詩です。
わたしは理屈っぽい性格のためか、どうしても詩がリクツっぽくなってしまうのですが、この時は、その方の気持ちが伝わったのか、めずらしく柔らかい詩になりました。
メロディ・ラインも美しく、個人的には大好きな曲です。
「恋人の美ヶ原」
作詞 晩 蔵仁 編・作曲・歌 當麻晴英