今回、お話しする方法(正確にいうと道具)は、今まで書いてきた、そして今後書いていくであろう、勉強法や読書法の中で最高位に位置するものです。
他の全ての仕事法を忘れ、道具をなくしても、これだけは残しておきたい。
いや、これさえあれば何とかなる。
よく、「無人島に持っていく一冊」なんて話がでますが、わたしが、もしユークリッド世界の向こう、ディラックの海へ追放されるとしても、必ず持って行くのが、これ↓です。
そう、耳栓です。イヤープラグ。
なに、安いモノで良いんです。わたしは、100円ショップで売っているシリコンのものを使っています。(写真のものは、予備に鞄にいつもいれている新品)
ちなみに、わたしの「無人島にもっていく一冊」は、人生の師、東海林さだお氏の文春文庫愛蔵版『何たって「ショージ君」(1340ページ:もう文庫型漬け物石)』↓です。
誤解しないでいただきたいのは、外界の音を遮断するために耳栓を使うのではない、ということです。
それなら、昨今はやりの、外界の音を取り込んで位相を反転させ、元音にぶつけて相殺(そうさい)させるノイズキャンセラーの方がずっと有効です。
仕事や勉強の時に耳栓をするのは、自分の内なる音、自分の声や骨の音、心音、血管を流れる血液の拍動、つまりフィジカル・インナーサウンド(かぶらや命名)を聞きつつモノを考えるためです。
自分の内部の音を聞くと、不思議と落ち着くものです。
それこそ、どこに行こうとも一緒についてきてくれる仲間、まさに身内の信頼感のある音だから。
さらに、暗記する際に音読すると、骨伝導で少し低くなった自分の声が、気持ちよく脳内に響く。
付けはじめは、あまり効果がわかりませんが、装着して10分も経つと、冷静でありながら、脳の一部が活性化されてくるのを感じはじめます。
さらに内部の音を聞き続けると、だんだんトランス状態になってきて、脳のクロック数がアップするような気がしてくる。
そう、耳栓をすると、脳のベースクロックがアップされるのです。
個人的な感想ですが、耳栓をして仕事をすると二倍以上の能率になるように思います。
実際、わたしは、以前、耳栓をして1日で180枚の小説を書いたことがある。
耳栓は良いですよ。
軽いし、安いし、歩きながら使わないかぎりほぼ安全。
副作用はまったくないでしょう。
経過時間が気になるときは、携帯電話のバイブレーション・アラームを使えば良い。
仕事でせっぱ詰まったり、デッドラインが近づいた時、最後の頼みは耳栓です。
100円で手に入る、脳内クロック・アクセラレーター、イヤープラグの使用をぜひオススメします。
追記:
ちなみに体内音ですが、わたしは他の生き物の音も聞くのが好きで、よくウチのケツ子(♀黒ネコ)やロボ太(プロフィール写真♂ネコ:ケツ子の息子)のお腹に耳を当てて音を聞きます。
ポコポコなんて消化音をじっと聞いていると、水中にいるような不思議な気持ちになって気持ちが落ち着くのです。変ですかね?