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頭をはたらかせ、じゃなくて乾かせ!

 寒い季節生まれのせいか、夏よりも冬の方が好きだ。

 夏の暑さも湿度も苦手だし、日差しのキツさも好きではない。

 冬の、キーンと高周波の音が鳴るような明け方の寒さに比べて、夏の明け方はボンヤリと暖かく、美しさに欠ける。

 夏が、冬に比べてマシだと思うのは、インフルエンザなどが流行らないことだと思っていたら、実際は夏でもかなり罹(かか)る人がいるようなので、そのメリットもなくなった。

 ただ、洗濯物がすぐに乾くことと(所帯じみてるねぇ)、洗った髪の毛がすぐに乾くのが嬉しい。

 幸い、髪の毛は人並み以上に多いので、抜け毛などを心配したことはないし、髪の毛の傷みなどを気に掛けたこともない。

 だから、当然、夏の間は、髪の毛など、ざっとバスタオルで水分をとった後は放ったらかしにしていた。

 しかし、最近、違う方面からふたつ、髪の毛についての知識を仕入れて、それが間違いであったことを知った。

 ひとつは、髪の毛を濡れたままにしておくと、雑菌が繁殖するということだ。

 かつて、わたしは髪の毛を、腰近く、とまではいかないまでも、背中の半ば以上まで伸ばしていた。

 その頃ほどではないにせよ、今もそこそこ長目の髪であるので、夏とはいえ、洗い髪をそのままにしておくと、なかなか乾かない。

 その間に、どこから忍び込んだか、雑菌が繁殖する可能性があるというのだ。

 おそらく、そういった菌の類(たぐい)は、髪の毛自身のみならず、地肌にもダメージを与えるのだろう。

 これは、後々のことを考えても良くない。

 仕入れた知識のうちの、もうひとつ、これはもう女性の皆さんにとっては常識なのだろうが「洗い髪は手早く乾かさないと傷んでしまう」ということだ。

 特に、夏は紫外線でダメージを受けるために、さらに被害は深刻になるのだという。

 濡れたまま放置するダメージより、ドライヤーによるダメージの方がマシだそうだ。

 濡れた状態の髪は刺激に弱く傷みやすい。

 では、髪を守るためにどうすべきか。

1.髪は根本から乾かす
2.ドライヤーは、髪から10センチ以上離す
3.一部分に集中的に熱風をあてずに、ドライヤーを小刻みに振る

 まあ、おそらく皆さん、上記を意識せずともそうしておられるでしょう。

 1を実現するためには、髪の毛を持ち上げて「地肌に温風を当てるつもり」にすると、うまくいくらしい。

 そして、重要なのは「完全にドライにしなくても、濡れた感じがなくなる程度で十分」だそうだ。

 女の髪は象をもつなぐ……らしいが、その強度を維持するためにも、夏の髪は手早く乾燥させねばならないのだ。

 男の髪は、何にもつなげられないだろうから、さらに急いで乾燥させる必要がありそうだ。

 ちなみに、髪の毛というのは面白いもので、体に入った薬物の残滓(ざんし)の多くを留める性質がある。

 ある意味、毛髪は、体が受けた薬品の履歴書なのだ。

 さすがに脱色等を繰り返すと痕跡は少なくなるらしいが、専門家によると毛は頭にだけ存在するのではないため、いわゆる薬物の履歴書から逃れることは難しいらしい。

 全身の毛を抜いたり脱色することは、ほぼ不可能だ。

 だから、麻薬を服用したかどうかは、かなりの確度で判定できるのだという。

 毛髪にはかなり長いあいだ薬物痕が残るため、逆にいうと、一度、麻薬の服用などで逮捕された人物には、毛髪検査は適用できないらしい。何年も前の痕跡が出るからだ。

 思いつきついでに書いておくと、最近「猫の毛フエルト」なるものを知った。

 ブラッシングして出る猫の毛に洗剤をつけてもむと、フエルトになるのだという。

 うちのケツコやロボ太も、ブラッシングをしてやると大量に抜け毛が出る。

 与えた餌のいくばくかでも回収できまいかと、今、猫フエルト制作計画を遂行しているところだ。

猫の首がねじれたら……捻転斜頸 2

 前回の文章を読み返して、結論が抜けていることに気づいたので、書き足しておきます。

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 というわけで、愛猫、愛犬の首がどちらかに傾いている(タイトルの「ねじれる」は動物医の表現です。個人的には好きではありませんね)ことに気づいたら、

1.眼をみて、眼振(眼の縦揺れ、横揺れ)がないかを確かめる。

2.顔を正面から見て、どちらかのヒゲが下がっていないかチェック、下がっていたら、その方の眼のまわりや顔を触ってみて、眼を閉じたりする反応があるかを調べる。(顔面麻痺のチェック)

3.捻転斜頸があって、2.の顔面麻痺がある場合、中耳炎などの炎症による前庭麻痺による末梢性のものである可能性が高い。

4.捻転斜頸に加え、足などに麻痺が出る場合、脳腫瘍や脳炎などの中枢性が疑われる。

 ということですが、うちのヨリのように、三半規管の麻痺でバランスを崩して、あたかも足に麻痺がきているように見える場合もあるので、やはり最後はMRIによる診断になるようです。

 まあ、保険のきかない動物のこと、かなり高額になるのは覚悟の上で……

 (ちなみに、うちは初診料コミで8万円足らずでした)

意外な事実あぶりだし ~豚インフルエンザで~

 先日、新聞に書かれていて「なるほど」と感心したのは『豚インフルエンザ発生で分かったこと』でした。

 それは、意外に、季節外れの「季節性インフルエンザ」、いわゆる普通のインフルエンザにかかる人が多いということです。

 通常、外気が低く、そのために体温が下がり体内免疫が低下する上ウイルスが低湿度を好むために、インフルエンザは「冬のもの」という意識が、わたしたちにはあると思います。

 しかし、真性豚インフルエンザが見つかるまで、例の「顔の温度高いか低いか判定カメラ」(別名、ハイテクっぽく見えるが判定基準はチョー原始的装置)と問診で病気と判定される人々の多くが「Aソ連型」や「A香港型」だったのは記憶に新しいところです。

 だいたい、年間、少ない年で2万人たらず、多い年で3万人もの人々がインフルエンザ(遠因含めて)で亡くなっているのですから、冬場だけでなく夏でも季節性インフルエンザにかかる人は多いのですね。

 幸い、今のところ豚インフルエンザは弱毒性のもので、季節性インフルエンザと同程度(あるいはちょっと上)ぐらいの危険性らしいですが、油断は禁物です。

 と、ここまで読まれて、みなさんは、わたしが、執拗に豚インフルエンザと書き続けているのに気がつかれたことでしょう。
 個人的に、マスコミに踊らされるのは好きではない(特にコトバの上で)ので、いつのまにやら、「豚インフルエンザ(海外ではまだこの呼び名のはず)」から「新型インフルエンザ」に恣意的に変更された呼び方に迎合したくないため、もとの名を使い続けているわけです(まあ、ただのヘンクツですな)。

 おそらくは養豚業その他に対する配慮、ということなのでしょうが、こういった、地道な謝った知識の訂正努力でなく、表層的で安易な、あまりにも一般人をバカにした変更は、なんだか気にいりませんね。

「バカどもがカンチガイしないように我々が導いてヤラネバ」といった、オタメゴカシ「ネバ」は不愉快です。

 いろいろな記事を見るとゴールデンウイークあけあたりから、豚インフルエンザから新インフルエンザに変わっているような気がします。

 話をもどして……とにかく、豚であろうが、Aソ連だろうが、一般的に、日本にはどんどんインフルエンザが入り込んできているわけです。

 ニュース映像などで、老人たちが、あわてて薬局にマスクを買いに走る姿が映されています(これもマスコミ側の作為を感じます)が、そんな心配をするよりも、子供の時から、教えられているはずの、手洗い励行を行ったほうが、よほど効果的なようです。

 皆さんご存じのように、風邪という病気は「カゼ」というひとつの病ではありません。

 様々な菌・要因で起こる風邪症候群、つまりシンドロームなのですね。

 だから、空気感染する菌でうつるものもあれば、接触でうつるものもある。

 そして、インフルエンザを含め風邪症候群の多くは手からうつっているのです。

 我々は、目に見えない脅威を恐れるものです。

 だから、空気感染を恐れる。

 しかし、ただ道を歩いたりする時、まわりの空気全部にウイルスが混入しているはずがありません。

 路上、数メートル離れたオジさんが咳とくしゃみをしながら通り過ぎても、ウイルスの濃度はゼロに近いはずです。

 よほど狭い密室の中でゴホゴホする人間と一緒にいないかぎり(飛行機やバス・電車・エレベーターなど、結構そういう状況はあるのですが)、常時マスクをするよりは、まめに手洗いをした方が有効なようです。

 最近は、よくドラマなどでもやっているからご存じ方も多いでしょうが、手術前の医者の手洗いは普通ではありません。ブラシを使い執拗に長時間洗い続けるのです。

 そこまでしなくとも、石鹸を使ってツメの間を洗い、手首まできっちり洗っておけば、感染の確率はかなり下がるはずです。

 あと、帰宅したら、なるべく早く顔も洗っておいたほうが良いようですね。

 女性にとっては、ちょっと面倒なことかもしれませんが。

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