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24年を経て蘇る悪魔 チェルノブイリ火災の恐怖

 いやぁ、今年の夏は暑いですね。

 今夏の異常なほどの暑さによって、世界各地で山火事が多発しています。

 さすがに、日本では、極端に大きな山火事は発生しませんが、恒常的に乾燥している地域では、一度火がつくと2000ヘクタール程度はあっという間に焼けてしまう。

 現に、今も、ヨーロッパでは山火事が多数発生しています。

 中でも、特に問題なのは「あの」ロシアとウクライナの国境付近、チェルノブイリ近くで発生した山火事です。

 日本ではあまり話題になっていませんが、さすがに地理的に、彼の地に近いフランスでは、サルコジ大統領の「ロマの人々に対する差別発言」とともに、昨夜のF2「20HEURES」で大きくとりあげていました。

 ロシア政府を始め、近隣諸国の「科学者スジ」は、こぞって「危険性は僅少(きんしょう)である」との大合唱をくりかえしていますが、チェルノブイリ原発事故によって拡散した放射性物質(セシウム137など)を内部にため込んだ植物や土壌が、この火災によって再び空気中にまき散らされることの危険性は、決して無視できるものではないと思われます。

 放射能情報研究委員会(まるで、日本のバカ番組のタイトルのようです)の定期的な測定によると、放射能は、まだ危険値レベルではなさそうですが、この組織がどの程度信頼できるものなのかは、はなはだ疑問です。

 とくに、セシウムなどは、人に対する影響だけではなく、家畜や農作物に対する影響も考えなければなりません。

 さすがにフランスのF2放送だけに、2年後には、この地域からフランスに畜産・農作物が輸入される恐れがあるので、「この火事は他人事(ひとごと)ではない」と、依怙(えこ)精神さかんなフランスらしく、アナウンサーも心配顔をしていました。

 いや、何がいいたいかというと、原因が、自国による原発事故であろうが、他国による爆弾攻撃であろうが、放射能汚染の恐怖と痛みと苦しみには変わりがない、ということです。

 四半世紀を経ても悪霊のように蘇ってくる「残留放射能の恐怖」に対して、悪霊をブタに取り憑かせておぼれ死にさせるという、あのドストエフスキーの逸話のように、すっきりとした解決策を科学者たちは考えなければなりません。

 コスモクリーナーDのようなマシンを。

 低炭素社会化とエコの名の下に、いたずらに原発を増やそうとする前にね。

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