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「エクスリブリス」って知っていますか?

 「エクスリブリス」って知っていますか?

 エクスリブリス(Exlibris)は、本の見返し部分に貼って、その本の持ち主を記す紙です。

 意味は「~の蔵書から」というラテン語で、日本では「蔵書票」「書票」などと呼ばれています。(英語ではBookplate)

 それらには、だいたい図版と一緒に「Exlibris」という言葉と、持ち主の名前が入れられます。

 役目としては、日本の蔵書印と、ほぼ同じ。

 日本や中国では蔵書印が主流ですが、ヨーロッパでは古くから蔵書票(エクスリブリス)が使われてきました。

 わたしも、以前は、自分で篆刻(てんこく)した蔵書印を使っていましたが、数年前に蔵書表をプレゼントされてから、下のようなエクスリブリス↓を蔵書に貼るようになりました。

ファイル 256-1.jpg

 蔵書票の良い点は、「本を汚していない」ように思えることです。

 蔵書印は、どうしても、本に押印して汚しているような気がして少し抵抗がありました。

 さらに、わたしは朱肉を使っていたので、押印したあとは、他の場所が汚れないように紙を挟んだりして結構大変だったのですが、蔵書票はノリをつけてはるだけなので楽です。

 印と違ってはがされる(って誰に?)危険性は残りますが。

 エクスリブリスは、銅版画などで作られ、その多くが芸術的価値をもっています。

 ↓それらを収集したり、実際に銅版画で作ったりする人もいるのです。



蔵書票の芸術―エクスリブリスの世界



岩佐なを 銅版画蔵書票集―エクスリブリスの詩情 1981‐2005

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