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アリガトウ ~自動車用感謝電光板製作~

白状すると、わたしは、もうずっと前から、あの自動車のチカチカが好きではありませんでした。

 ほら、あの、渋滞時に、脇道から来た車を割り込ませたりすると、ハザードをチカチカさせてシャイを示すアレです。

 どうせ「謝意」を表すなら、緊急時(ハザード)を示すランプなどで伝えられたくないのですね。

 本当なら後ろを振り返ってアイコンタクトしてほしい……でも、それはさすがにアブナイ。

 だから、不本意ながら、これまで、わたしは割り込ませてもらっても「シャイ」を示すことができませんでした。

 なんとか「ありがとう」の気持ちを伝えたくても、その方法がなかった。

 きっと、薄情なヤツと思われていたことでしょう。

 昨年末までは。

 しかぁし!

 今年からは違います。

 なぜなら、正月休みを利用して、年末に買い求めた超超高輝度LEDを87個使って、後方を走る車へ「ありがとう」の文字を送るマシンを製作したからです。

 といっても、そんなに難しいものではありません。

 必要なものは、

1.プラ版(透明)50cmx20cm程度
2.超超高輝度LED(今回は青色をつかいました)
3.コード
4.プッシュスイッチ
5.シガープラグ
6.プラ版固定用吸盤

といった程度のものです。

 工程も

 1.好きな字体を選んで紙に「ありがとう」を印刷し、それをプラ版に貼ります。
 2.文字を見ながら、油性ペンでプラ版に印をつけます。今回はひらがななので
   「あ」の文字に多くのLEDを配しました。
 3.上記の印にしたがって、5mmドリルで穴を開けます。
 4.穴にLEDを差し込み、はんだづけ。
 5.プラグ近くに、LEDの個数と必要電流から逆算した抵抗をはんだづけ。

といった程度。

 自由に曲げられるLEDチューブでも実現可能ですが、コストの面で見送りました。
 結局、上記の材料で自作するのが一番のローコストです。

 それに、あれは輝度がそれほどでもないので後ろから見えづらいのです。

 さて、完成したプレートを、実際に取り付けて見ると、透明プラ版のため、まったく視界の妨げにはなっていません。

 ケーブルを、見えないように天井のシールに隠しながらはわせ、運転席にまで引きます。

 スイッチは、とりあえず、ダッシュボードのハザード上に両面テープで仮固定しました。
 
 エンジンをかけ、実際にスイッチを入れてみると、あざやかに「ありがとう」の文字が浮かび上がります。

ファイル 604-1.jpg

 写真は夜のものですが、超超高輝度LEDのおかげで、昼間であっても背面スモークグラスを通しても、はっきりと視認できました。

 これで、シャイなわたしも、親切にしてもらった時にシャイを表すことができます。

「ドッグインカー」などという、あまり意味を感じないプレートより、よっぽど便利なので、こういった「シャイ表示プレートの普及」をこれからの社会に望みたいですね。